プロパガンダマニュアル
よくプロパガンダという言葉を聞きますが、洗脳とか意識の誘導という感覚がイメージされるのですが、具体的な意味は、特定の思想・世論・意識・行動へ誘導する意図をによる宣伝行為ということ。
テレビや新聞などメディアにおいて、もしくは映画などで用いられるよく言葉であり、政治や戦争など非常時における大衆の統率に用いられることを考えると、マーケティングとブランディングに応用できる手法でもあります。
プロパガンダ―広告・政治宣伝のからくりを見抜く
そこで、4つの種類、7手法、6つの説得、6つの広告原則というのを見つけたので、ウィキペディアを活用し、整理・分析してみたいと思います。
プロパガンダ[4つの種類]
①ホワイトプロパガンダ:白色宣伝
情報の発信元がはっきりしており、事実に基づく情報で構成されたプロパガンダ。
情報源を公言するプロパガンダで、もっとも一般的な形式。
②ブラックプロパガンダ:黒色宣伝
情報の発信元を偽ったり、虚偽や誇張が含まれるプロパガンダ。
敵対者側から発信されたと称し、実際には故意に作り出されたもの。
③グレープロパガンダ:灰色宣伝
発信元が曖昧であったり、真実かどうか不明なプロパガンダ。
情報源もしくは作成者が全く特定できない。
④カウンタープロパガンダ
敵のプロパガンダに対抗するためのプロパガンダ。
一方的なプロパガンダに対する報復を目的としたプロパガンダ。
文庫 戦争プロパガンダ10の法則 (草思社文庫) -
プロパガンダ[7手法]
第二次大戦中に宣伝分析研究所というアメリカの機関が情報操作の研究とプロパガンダの技術として、政治宣伝のために7手法を提唱したそうです。
非常に明確に設定されたもので、様々な分野で応用できる基本中の基本的なもの(悪用厳禁)といえるでしょう。
①ネーム・コーリング
レッテル貼り。
攻撃対象となる対象をネガティブなイメージと結びつける。
恐怖、不安、疑念(fear, uncertainty, and doubt、FUD)は、販売やマーケティングにおける「恐怖に訴える論証」を指す用語である。
企業は競合他社の製品についてネガティブな(そして漠然とした)情報を広める。
②カードスタッキング
自らの主張に都合のいい事柄を強調し、悪い事柄を隠蔽する。
本来はトランプの「イカサマ」の意。情報操作が典型的例。
マスコミ統制。
与える情報(証言、記事、写真、映像)を制限したり、虚偽または虚偽にならない範囲で改変することによって、その情報を受け取った者が受ける印象や判断結果に影響を与えようとする行為。
広い意味では、コマーシャルや比較広告などの商業活動も含んでいる。
③バンドワゴン
その事柄が世の中の権勢であるように宣伝する。
人間は本能的に集団から疎外される事を恐れる性質があり、自らの主張が世の中の権勢であると錯覚させる事で引きつける事が出来る。(衆人に訴える論証)
ある選択が多数に受け入れられている、流行しているという情報が流れることで、その選択への支持が一層強くなることを指す。
対義語は「アンダードッグ効果」(underdog とは「負け犬」のこと。
④証言利用
「信憑性がある」とされる人に語らせる事で、自らの主張に説得性を高めようとする(権威に訴える論証)。
命題が真であることを立証するために、権威によって裏付ける帰納的推論の一つである。
統計を利用した統計的三段論法の形をとることが多い。
権威がその主題に関しては専門ではなかったり、専門家の間でもその主題に関して意見が一致していない場合があり、権威に訴える論証は往々にして誤謬となる。
⑤平凡化
権力者が大衆と立場や境遇が同じであると思わせて、親近感や安心感を引き出す。
その考えのメリットを、民衆のメリットと結びつける。
⑥転移
何かの威信や非難を別のものに持ち込む。たとえば愛国心を表彰する感情的な転移として国旗を掲げる。
多くの人が認めやすい権威を味方につけることで、自らの考えや主張を正当化する試み。
⑦華麗な言葉による普遍化
対象となるものを、普遍的や道徳的と考えられている言葉と結びつける。
自由・平和・博愛・など普遍的な言葉や価値との結び付け。
プロパガンダ[新版] -
プロパガンダ[6つの説得]
説得というだけあって、営業マンの営業手法にも共通する考え方が簡潔にまとめられています。
お客様とのコミュニケーションを円滑にすすめ、営業マンとしての魅力をアピールするほうほうとして十分に応用できると思います。
①返報性
人は利益が得られるという意見に従いやすい。
②コミットメントと一貫性
人は自らの意見を明確に発言すると、その意見に合致した要請に同意しやすくなる。
また意見の一貫性を保つことで、社会的信用を得られると考えるようになる。
③社会的証明
自らの意見が曖昧な時は、人は他の人々の行動に目を向ける。
④好意
人は自分が好意を持っている人物の要請には「YES」という可能性が高まる(ハロー効果)
⑤権威
人は対象者の「肩書き、服装、装飾品」などの権威に服従しやすい傾向がある。
⑥希少性
人は機会を失いかけると、その機会を価値のあるものであるとみなしがちになる。
反日プロパガンダの近現代史:なぜ日本人は騙されるのか -
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プロパガンダ[6つの広告原則]
ウェブサイトのディレクションを行う際、ワイヤーフレームによる設計をするのですが、できるだけ文字を大きく、文章はコンパクトに、画像・イラストなどを駆使することと、
明確で親しみやすい表現を用いて、簡潔に訴求する「簡潔でなければ見てもらえるはずがない法則(私の持論のひとつ)」と共通するところがあると感じました。
①訴求力の強さは、その対象が存在しないほうが高い。キャッチコピーはできるだけ簡単で衝撃的なものにするべきである。
②訴求力の強さは、呼び起こされた感覚の強さに比例する。動いているもののほうが静止しているものより強烈な印象を与える。
③注目度の高さは、その前後に来るものとの対比によって変わる。
④対象を絞り、その対象にわかりやすくする。
⑤注目度の高さは、目に触れる回数や反復数によって影響される。
⑥注目度の高さは、呼び起こされた感情の強さに比例する。
実際には、政党対政党、国対国においてプロパガンダが世界中を駆け巡っています。
国際紛争や戦争、テロにおいても大衆を扇動するための手段として実際に用いられ、結果として数多くの犠牲者を生むこともある危険性も否めません。
私たちに必要なのは、プロパガンダをちゃんと知ること、知ることで騙されない自己防衛の手段として活用していくことかもしれません。
そして今は世界的ピンチを反転攻勢のチャンスに変える手段として自身や日本人を守り敵国を倒す為に活用していただければと思います。
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